ZEHとは
ZEH(ゼッチ)とは、net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語で、「エネルギー収支をゼロ以下にする家」という意味が込められています。人間が快適に生活していくためには、電気やガスなどのエネルギーを使う必要がありますが、資源には限りがあります。限りある資源を守っていくためにも、エネルギー消費を抑えていくことが必要です。そのため、住宅の性能を高めて省エネにつなげることで、消費エネルギー量を減らしつつ、ソーラーパネルの導入でエネルギーをつくり出して、消費分のエネルギーを補うというZEH住宅が推奨されているのです。
松江市・米子市の地域区分とUA値
日本は北海道から沖縄まで、地域ごとの寒暖差が大きいため、地域ごとに目指すべき性能の基準が異なります。室内外でどれぐらい熱の出入りがしやすいかを表すUA(ユーエー)値がZEHを定義づける基準のひとつです。UA値が小さいほど断熱効果が高いことを表しています。地域ごとに定められたUA値を実現し、基準となるエネルギー消費量より20%以上のエネルギー消費量を削減することなどがZEH住宅の判断基準として定義づけられます。島根県松江市、鳥取県米子市はどちらも地域区分「6」に該当し、6地域におけるZEH基準を満たすUA値は0.87です。
家の断熱性能は年々向上していることもあり、現在はZEH基準をさらに上回るHEAT20基準も追加されています。研究者や住宅・建材生産者の有志で構成された「20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」によって定められたHEAT20基準は、G1~G3まで3つのグレードに分けられます。HEAT20基準における松江市、米子市の6地域のUA値はG1水準で0.56、G2水準で0.46、G3水準で0.26です。このように、HEAT20基準はZEH基準に比べてUA値がさらに小さくなり、断熱性能が高い快適なすまいだと言えるでしょう。
>>参考コラム:松江市周辺で注文住宅を建築する際に注目!断熱性能を示すUA値・断熱等級とは
ZEH住宅はメリットがいっぱい!
ZEH住宅のポイントは3つ。「創エネ」・「省エネ」・「断熱」です。環境にやさしい以外にもそれぞれのポイントでメリットが多くあるので、チェックしていきましょう。
創エネで非常時に強い
ZEH住宅では太陽光発電などエネルギーをつくり出す「創エネ」のシステムを導入します。そのため、台風や地震といった災害時に停電しても、自家発電や蓄電システムで電気を使うことができます。米子市は地震や台風だけではなく、大雪の被害で停電するリスクもある地域なので、もしもに備えて創エネの設備があると安心です。
省エネ・創エネで光熱費が抑えられる
ZEH住宅では断熱性が高いことに加えて、空調や換気、給湯などの設備も省エネを意識して選ぶことで、家庭におけるエネルギー消費量を大きく減らすことを可能にしています。松江市や米子市のある山陰エリアは冬場の冷え込みが厳しく、特に島根県は、全国的にみても電気代の支出が多いというデータもあるため、ZEH住宅にすることで冬場の光熱費対策が期待できるでしょう。
断熱性能で快適に過ごせる
ZEH住宅は高性能な構造や断熱材を取り入れた高い断熱性能が特徴です。高断熱の家は室温が外気温からの影響を受けにくくなるため、1年を通して快適に過ごせることに加え、冬の住居内の温度差によってリスクが高まるヒートショックの予防にもつながります。
>>参考コラム:松江市の気候から考える、冬でも光熱費をかけずに暮らせる家づくりを紹介>>参考コラム:鳥取県米子市の気候を見る!米子市の気候を考慮した家づくりのポイントとは
ZEH住宅のデメリット
いいことばかりのようなZEH住宅にもデメリットがあります。ZEH住宅を検討している方はデメリットも確認しておきましょう。
間取りやデザインに制限がある
ZEH住宅は性能を高めるために、一般的な住宅よりも設備を多く設置し、断熱性や気密性を考慮することが必要です。そのため、屋根や窓、吹き抜けといった外観・内観のデザインが思い通りにならない可能性があります。
発電量は天候によって左右される
太陽光発電はその名の通り、発電のために太陽光が必要となるため、地域や天候に左右されやすいことが難点です。特に、島根県や鳥取県は曇りや雨・雪の多い日本海側気候で、日照時間も全国的にみても少ないため、太陽光発電システムの発電量には注意が必要かもしれません。
導入コストがかかる
ZEH住宅にするためには、太陽光発電のシステムや省エネ設備など、一般的な住宅を建てるよりも多くの設備を設置する必要があります。家が大きくなるほど必要になる器機や断熱材も必要になるため、さらに費用がかかる可能性もあるでしょう。
ZEH住宅には補助金も
導入コストがネックなZEH住宅ですが、政府も住宅の省エネ化や二酸化酸素の削減を目指してZEH住宅を推奨しているため、環境省・国土交通省・経済産業省が連携してZEH住宅への補助金を設けています。
戸建て住宅の場合、性能要件に応じて4つの補助事業があり、それぞれ補助金額が異なります。環境省による「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業」では、ZEHの要件を満たしている住宅に1戸あたり55万円、省エネ性能がアップしたZEH+の要件を満たす住宅には1戸あたり100万円が補助されます。(2023年5月現在)
ただし、補助金を申請する場合は補助金の交付決定を待ってから着工する必要があります。また、登録されているZEHビルダーやZEHプランナーが販売や設計・建築に関わる住宅であることなど、ZEHの定義以外にも補助金認定のためにさまざまな要件があるので注意しましょう。
>>参考コラム:【2024年】松江市・米子市周辺で新築注文住宅の補助金制度をチェックしよう!
ZEH住宅はR+house松江・米子へご相談ください
将来のエネルギー資源を考え、省エネ・創エネ・断熱にこだわったZEH住宅は、環境だけではなく、家計や住む方にもやさしいというメリットがあります。デザインや間取りに制限があるというデメリットが挙げられますが、R+house松江・米子では家族のライフスタイルや趣味に合わせた間取りを実現しつつ、ZEH基準を満たせる家づくりが可能です。
特に、UA値はHEAT20のG2基準にあたる0.46で、より高断熱な家を目指すことができます。ZEHの導入が気になるという方はぜひお気軽にご相談ください。
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