松江市の気候の特徴は?
初めに松江市の気候の特徴をチェックしてみましょう。
気温や降水量
島根県の東部に位置する松江市は、気象庁の1991~2020年のデータによると、年間の平均気温は約15℃で、比較的温暖な地域です。しかし、山陽側と比較して風がやや強く、冬には日本海からの気流の影響でかなり寒くなります。12月の平均気温は約7℃。1~2月の平均気温は5度前後まで下がり、市内では積雪が見られる日もあります。
日照時間は、西日本エリアでは少なく、特に冬は曇りの日が多い傾向にあり、日照時間が短いのも特徴です。6月から7月にかけての梅雨期には、年間降水量の約3分の1を占め、時折集中豪雨の被害を受けることがあります。
松江市の台風の傾向
松江市は、太平洋側の地域と比較し、台風が直撃することは少ないエリアです。しかし、過去には台風による強風などにより、被害を受けている地域もあります。また、宍道湖や大橋川、中海は、日本海と繋がっているため、潮の干満の影響を受けやすい特徴があります。島根半島北部の日本海沿岸エリアのほか、中海や大橋川、宍道湖の沿岸地域では、満潮時に台風が来た際には、注意が必要です。
松江市は空気がきれいなエリア
松江市では、大気環境を把握するため、市内の2カ所で一般環境大気汚染と自動車排出ガスによる大気汚染状況の測定をしています。2018年度の大気汚染測定結果では、のどや目の粘膜に影響を与えるといわれている、光化学オキシダントが環境基準をクリアしていませんでしたが、それ以外の項目は、ほぼ良好な大気環境でした。
松江市の気候の特徴と性能の基準
ここからは、松江市の気候の特徴から見た、住宅性能に関する基準を解説していきます。
省エネ基準地域区分で見る、松江市における断熱基準
初めに、断熱基準についてお話します。
省エネ基準地域区分とは
省エネ基準地域区分は、地域の気候に合わせて分けられている基準のことです。全国のすべての地域は、8つの区分に分類され、分類されたエリアごとに、求められる断熱性能の基準値が設定されています。寒い北の地域は1や2地域に指定されており、南にいくほど数字が大きくなり、沖縄は8地域に指定されています。なお、山間部や沿岸部では気候が異なることもあるため、1つの県の中でも場所により区分が異なることも。そのため、ご自身が住む市町村の区分を確認してみましょう。
松江市に求められる断熱基準は?
松江市は、6地域に指定されます。松江市に必要な断熱性能の基準を説明する前に、UA値について解説しましょう。
断熱性能を測るのに分かりやすいのが、UA値です。UA値とは、住宅の窓や床を介して、熱がどのくらい逃げるのかを示した数値です。数値が小さいほど省エネ性能が高くなります。
松江市が指定されている6地域において一般的な省エネ基準(断熱等級4)では、UA値0.87です。しかし、地球温暖化対策などのために、住宅の省エネ性能の向上が求められており、今後はより高い省エネ基準であるZEH(ゼッチ)水準(断熱等級5)以上の基準を満たす必要があると考えられています。ZEHとは、省エネ性能に優れた住宅のことで、太陽光発電などを利用してエネルギーを創出し、家庭で使用するエネルギーを賄い、年間に消費するエネルギー量をゼロ以下にする住宅です。ZEH基準を満たすのであれば、UA値0.6以下を目指すと良いでしょう。
また近年ではZEH基準を超えるHEAT20 G2基準での家づくりが推奨されています。せっかくマイホームを建てるのであれば、HEAT20G2基準のUA値0.48以下を目指せると、より快適な暮らしを実現できます。
※断熱性能等級とは、省エネ性能を表す基準のことで、等級が高いほど断熱性は高いことを示します。
松江市における気密性の基準
住宅の気密性能は、C値という指標で表されますが、現在の日本においては気密性の基準はありません。1999年に創設された次世代省エネ基準では、寒冷地以外の地域で5.0㎠/㎡が基準とされていましたが、撤廃されています。現在は、住宅会社の間では、高気密を示す1.0㎠/㎡が目標ともいわれています。温暖なエリアである松江市においても、高気密住宅を目指すのであれば、C値は1.0㎠/㎡以下を目指すと良いでしょう。
建築基準法で義務づけられている防湿基準
防湿基準は、地面からの水蒸気により腐食しないようにするために、建築基準法において定められています。義務づけられているのは、最下階の客室の床が木造の場合、床の高さを45cm以上にすること、外壁の床下部分に換気孔を設けることです。
法律上の防湿基準を考慮する以外にも、湿度が高い松江市の家づくりでは湿気対策が欠かせません。結露対策を怠ると、建物の耐久性に影響が及ぶ可能性があります。結露対策としては、湿気を通しにくい断熱材を使用し、外部と家の中の温度変化を少なくしたり、外壁の色を白にするなど熱を吸収しにくい色にしたりすると良いでしょう。また、結露が生じた場合にも湿気が逃げやすい構造であれば、柱や梁などを乾燥しやすい状態にすることができます。結露対策を考慮している住宅会社を選ぶと良いでしょう。
気候の特性から見た、松江市での家づくりのポイント
このほか、松江市の気候の特徴を踏まえて、家づくりの際に注目したいポイントを紹介します。
雨が降ると浸水しやすい点を考慮
松江市は、梅雨末期に豪雨が発生しやすいほか、秋口には台風による被害を受けやすい傾向があります。宍道湖の東側は、市街地を中心に緩やかな勾配になっており、宍道湖や大橋川の影響を受けやすくなっています。そのため、例えば、1981年6月や2006年7月などに、浸水被害を受けました。浸水被害に耐えられる家づくりのためには、盛り土をして敷地全体を高くしたり、家の基礎を高くしたりするなどの対策をとると良いでしょう。
冬の日照時間が少ないため、光熱費がかかりやすい
松江市の気候は、冬に日照時間が少ない特徴があります。冬場は気温が上がりにくく、電気や暖房を使用する時間が長くなるので、光熱費がかかる家庭も少なくないでしょう。光熱費を下げるためには、暖房などを使用しなくても快適に過ごせる断熱性の高い家をつくることも大切でしょう。
参考:国土交通省 気象庁HP「松江(島根県) 平年値(年・月ごとの値)」
松江市で冬にも過ごしやすい家づくりをするならR+house松江・米子へ!
冬に日照時間が少ない松江市では、結露の発生や光熱費の高騰が気になります。松江市の気候の特性を考慮すると、気密性や断熱性に注目した家づくりが大切であることがうかがえました。R+house松江・米子では、高断熱・高気密を満たした家づくりを実施しています。性能だけでなく、お客様の生活に合わせたオンリーワンのデザインも提供。松江市で快適に暮らせる家づくりを検討している方は、ぜひR+house松江・米子にご相談ください。
>>松江市と米子市で光熱費も削減できる高いレベルでの性能について、詳しくはこちら