省エネ住宅とは、断熱性・気密性・日射遮蔽性に優れており、冷暖房などのエネルギー消費量を削減できる、高性能な住宅のことです。「ZEH住宅」や「低炭素住宅」などが省エネ住宅に該当します。

断熱性は、UA（ユー・エー）値で表します。UA値は、建物内の熱が壁・屋根・窓などの「外皮」を通して、建物の外へどの程度逃げやすいかを表した数値です。値が小さいほど断熱性に優れています。

気密性を数値で表したものがC（シー）値です。建物全体のすき間がどれ程空いているか数値化しています。C値が低いほどすき間が小さいので空気の移動が少なく、気密性が高いことがわかります。

冷房時期の平均日射熱取得率を示すηAC（イータ・エー・シー）値。簡単に説明すると、太陽日射の建物内への入りやすさを表しており、値が小さいほど遮蔽性に長けています。

地域によって気候が違うので、快適に過ごせる住宅の性能も異なります。例えば、寒さが厳しい地域と、温暖な地域で同じ性能の家を建てるとしましょう。この場合、同程度の冷暖房をつけても、快適には過ごせません。

そのため、国土交通省は「地域区分」として気候に合わせた省エネ基準を設けています。省エネ基準では、2024年現在、地域ごと1～8まで区分されています。

また、2025年4月以降に新築される住宅には、省エネ基準適合が義務化される予定です。基準や地域区分は、たびたび変更になったり、改善されたりするので、家づくりをする際には最新情報を確認するようにしてください。
なお、住宅の省エネ適合性判定の申請は、建築主が行います。インターネットから電子申請も可能です。

参考元：国土交通省「地域区分新旧表」

＞＞島根県米子市で省エネで快適な生活をするために必要な注文住宅の性能とは？

地域区分ごとの省エネ基準値は以下の通りです。

ZEHとはネット・ゼロ・エネルギーの略語です。つまり、ZEH基準で家を建てると、家庭で消費するエネルギーと、太陽光発電システムなどで創り出すエネルギーのバランスがほぼゼロになります。
ZEH住宅では、省エネ基準より断熱性の値が強化されています。ZEH基準でのUA値を地域区分ごと以下の表にまとめました。

なお、ZEH基準には、UA値に加えて一次エネルギーの消費量基準があります。

【設備の効率化】創エネルギーを考慮せずに省エネ基準相当よりも－20％
【創エネルギー】一次エネルギーの消費量を正味ゼロ以下にできる

参考元：国土交通省「【参考】住宅における外皮性能」

＞＞ZEH住宅は米子市・松江市の注文住宅向き？メリット・デメリットを詳しく解説

島根県松江市・安来市と鳥取県米子市・境港市の地域区分は、2020年7月時点で地域区分「6」です。UA値は0.87、ZEH基準においては0.6になります。

参考元：国土交通省「【参考】住宅における外皮性能」

続いて、省エネ住宅を建てたら対象となる補助金を紹介します。家の性能を高くすると、その分費用がかさむもの。経済的な支援をチェックして、快適なマイホームをお得に手に入れましょう。なお、以下に記載する内容は2024年2月時点の情報です。

2024年3月から開始予定の「子育てエコホーム支援事業」。ZEH住宅、もしくは長期優良住宅を新築する際、1戸当たり40～100万円の補助金が受けられます。注文住宅を新築する場合、対象者は若者夫婦世帯または子育て世帯です。概要をまとめました。

参考元：子育てエコホーム支援事業「注文住宅の新築」

＞＞鳥取県鳥取市で受けられるその他の子育て支援制度についてはこちら

ZEHまたはZEH+に該当する新築住宅を取得する方を対象に、補助金が支給されます。1戸当たりの補助額は、ZEH住宅で55万円、ZEH+住宅で100万円です。2023年度の公募は終了していますが、2024年度の予算が組まれています。2024年度に申請を考えている方は、最新情報をご確認ください。

参考元：環境省「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス（ZEH）化等支援事業」

ここからは、省エネ住宅を建てると受けられる処遇について紹介します。

住宅ローンを借りて省エネ基準以上の家を建てた場合、年末時点でのローン残高0.7%相当額が所得税・住民税から13年間控除されます。対象になる借入限度額は、住宅の種類によって異なるので、チェックしておきましょう。

住宅ローンを全期間固定金利で返せるのがフラット35。ZEH水準の住宅を建てた場合、一定期間金利の引き下げが適用される「フラット35 S」のサービスが利用可能です。フラット35 Sにおける金利引き下げ幅を以下の表にまとめました。また、フラット35 SにはZEH水準の他にも金利Aプランがあります。

なお、長期優良住宅でフラット35 S（ZEH）を利用すると当初5年間の金利がさらに引き下げられ、年－1.0％になります。

参考元：国土交通省「優遇措置で建てたい人を応援！｜経済的にオトクに！｜家選びの基準変わります」

＞＞注文住宅を建てる際の資金計画はどうすればいい？家づくりに重要なお金の知識や島根県松江市・鳥取県米子市周辺の平均所得も調査

省エネ住宅を建てるメリットは、補助金だけではありません。部屋ごとの温度差が小さくなるためヒートショックを予防できたり、光熱費の削減につながったりするなど大きな利点があります。そのため、子育て世帯から高齢者の介護を行う家庭まで需要が高いでしょう。
R+house松江・米子・鳥取では、高断熱・高気密の家づくりを予算に合わせて提案いたします。島根県松江市・安来市、鳥取県米子市・境港市でこれから注文住宅を建てるという方はぜひ、R+house松江・米子・鳥取へご相談ください。「夏は涼しく、冬は暖かい」快適なマイホームを私たちと一緒に手に入れましょう。